効率良く筋肉を増やす！プロテインの最適な摂り方

筋肉を増やすときに、大事な材料となるたんぱく質。プロテインは、そんなたんぱく質を効率的に摂取して体に吸収することができるサプリメントです。
元々はアスリート等の筋肉を強化したい一部の人に向けた商品でしたが、最近では、ドラッグストアやコンビニで手軽に購入できるほど一般化してきていて、体を鍛えている人以外にも、健康維持、ダイエットを目的にしている人もプロテインを購入することが増えてきています。
今回は、主に筋肉を増やしたい方や筋トレ等の運動をしている方に向けて、プロテインの効率的で正しい摂り方について説明していきます。

一日に必要なたんぱく質の量

プロテインはたんぱく質を摂取するサプリメントですが、そもそも、私たちは一日にどれくらいの量のたんぱく質を摂取すれば良いかご存知ですか？
たんぱく質の一日の推奨量は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準（2020年版）」から確認することができます。

■たんぱく質の食事摂取基準 （推奨量：g/日）

参考：「日本人の食事摂取基準（2020年版）」, (最終閲覧日2024年6月3日)

上記の表を見ると、例えば育ち盛りの中学生～高校生の場合、男性では60～65g、女性では55gのたんぱく質の摂取が必要なことが分かります。
また、たんぱく質は筋肉の合成の素となりますが、たんぱく質が不足した状態で、筋トレなどの強度の高い運動を行った場合、筋肉が付かないだけでなく、筋肉が分解され、逆に筋肉量が減ってしまう恐れがあります。
さらに、過剰なプロテインの摂取は腎臓の機能を低下させたり、栄養素に大きな偏りが生じる可能性があるため、あくまでプロテインは栄養補助食品として使用して、日々の食事を中心にたんぱく質を摂取するように心がけましょう。

プロテインを飲むベストなタイミングとは？

「運動後の30分はゴールデンタイム」その言葉をどこかで耳にしたことはありますか？
筋トレ等の強度の高い運動をした後30分～1時間は筋肉を合成する「ゴールデンタイム」と呼ばれ、栄養吸収が一番高いタイミングとなるといわれています。この時間内は、筋肉に輸送されるアミノ酸（たんぱく質）の量が、通常と比べて3倍アップすると言われています。

また、最近の研究によると、運動をした直後だけでなく、24～48時間後もこの筋肉が合成されやすい効果が持続されると言われています。（※1）ゴールデンタイム中にプロテインを飲むことも重要ですが、その後2日間以内に食事等でたんぱく質を必要な量十分摂ることも筋肉を付ける上で非常に重要です。

さらに、2021年に行われた研究では、たんぱく質を朝摂取することが筋肉の増加に効果的ということも判明しました。（※2）この研究によると、筋肉の増加量の変化は体内時計によって引き起こされ、一日の活動の始まりである朝に多く摂取した方が筋量の増加に効果的だということです。
この点を意識してプロテインを摂ることで、さらに効率良く筋力アップすることができるでしょう。

※1 参考：Wirth J et al., J Nutr, 150, 1443-1460, 2020
※2 参考：早稲田大学「体内時計に合わせた朝のタンパク質摂取タイミングが筋量増加に効果的」

プロテインと一緒にビタミンを摂ろう！

プロテインを飲む時に、一緒に摂った方が良いものがあります。
それが、「ビタミン」。

ビタミンは、3大栄養素（糖質、たんぱく質、脂質）をエネルギーに変換し、体に吸収させる役割があります。ビタミンが不足した状態では、せっかくプロテインを飲んでも、たんぱく質が体内に吸収されることなく、そのまま体外に排出されてしまうため、適度に食事等からビタミンを摂取する必要があります。
ビタミンにも色々と種類がありますが、特に重要なのが「ビタミンB群」。ビタミンB群は、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンを総称したもので、アミノ酸（たんぱく質）の代謝に深く関与しており、体のコンディションを整える役割があります。
最近では、プロテインの中にビタミンが配合されている商品も多く販売されています。プロテインを買う際は、ビタミンが入っているかどうかをチェックしてみることもオススメします。

まとめ

プロテインは多くの筋力を増やしたい方が日常的に取り入れているサプリメントですが、摂取する量やタイミング、一緒に摂る栄養素を意識することで、さらに効率的に筋肉を付けることができます。
ただし、過剰な摂取は腎臓機能の低下など健康を害する可能性もあるので、たんぱく質の補給は日々の食事を中心に考え、プロテインは補助食品として併用するようにしましょう。